建設アスベスト給付金~短期ばく露による減額について
2023-02-13
カテゴリ:アスベスト(石綿)
昭和50年10月1日~平成16年9月30日の期間内に、屋内作業場で建設業務に従事して石綿ばく露を受け、石綿関連疾患に罹患した被災労働者の方やそのご遺族の方は、建設アスベスト給付金制度の定めにより、国から一定の給付金を受けることができます(なお、吹付作業により石綿ばく露した方の場合は、上記期間とは異なります。)。
建設アスベスト給付金制度では、石綿関連疾患ごとに、石綿ばく露期間が一定の期間以下の場合、給付金が10%減額されます。多く問題になる例を示しますと、一般に大量の石綿ばく露が病気の原因となる肺がんや石綿肺については、10年未満の石綿ばく露期間である場合に10%減額されることになります。
そのため、給付金請求を行う場合には、この点に留意をする必要があります。
なお、労災認定を受けられた後に、労災支給決定等情報提供サービスを利用した上で、給付金請求を考えられる場合が多いと思われますが、同サービスに記載のある石綿ばく露期間は、あくまで労基署が労災認定のために調査した限りの期間ですから、本当はもっと長い期間であったというような場合には、そのことを証明することで減額を免れることが可能です。
実際、元同僚の方にご協力を頂いて証明することで減額を免れたケースを経験したところです。
簡単に諦めてしまわずに、よく検討なさって頂ければと存じます。
石綿(アスベスト)被害に関する事件の流れやご費用の目安、解決事例等については、こちらのページをご参照ください。