調停とは?
2024-08-09
カテゴリ:訴訟手続
調停とは、簡単に言うと、裁判所で行われる話し合いです。あくまで話し合いですので、訴訟(裁判)ではありません。
調停手続には、いろいろな種類があります。
皆さんが一番よく耳にされるのは、離婚調停かもしれません。これは、家庭裁判所で行われる手続で、訴訟(裁判)で離婚を請求する前に、一度話し合いを行いましょうということで行われます。これを家事調停と言います。離婚の場合などは、訴訟(裁判)を起こす前に、調停手続をしましょうということが法律でも定められています(これを調停前置主義と言います。)。
次に、離婚や相続などの親族間での争いではなく、それ以外の他者との話し合いの手続として、簡易裁判所で行われる調停手続があります。例えば、隣人とのもめごとのように、いきなり訴訟(裁判)をするのもためらわれるような場合だけれど、直接話し合ってもなかなか進まないようなときに、裁判所の調停委員に間に入ってもらって、話し合いでの解決を目指すことなどがあります。これを民事調停と言います。
民事調停は、このような場合だけでなく、いろいろな場面で幅広く使える制度です。しかしながら、最後までお互いが譲歩することなく、調停不成立となって、訴訟(裁判)をせざるを得ないことも多々あり、そのような場合は、最初から裁判を行っておけばよかったというようなこともあります。
他にもいろいろな調停手続がありますが(建築調停など専門家の調停委員に入ってもらう手続等もあります。)、どのような調停でも、間に調停委員という方が入ってくれて、当事者が交代で話を聞いてもらいながら、適切妥当な解決に導く制度であることに変わりはありません。