個人債務整理(任意整理)のご依頼から解決までの流れと、具体例・費用の目安をご案内いたします。
個人債務整理は、利息制限法に従って債務額を確定し、それを3~5年程度の期間(収入等によります)で返済できるよう債権者と話し合う手続です。
利息制限法の制限利率を超える利息を支払っていた場合で、すでに完済済みのときには、過払金(支払過ぎたお金)の返還請求のみをすることもできます。
ご依頼から解決までの流れ
01. 弁護士が債権者(金融機関等)に対し、受任通知(弁護士が委任を受けたことを知らせる通知)を送付します。この時点で、依頼者の方は、いったん支払を停止することができます。
02. 債権者から取引履歴(それまでの貸付・返済の経過を記録したもの)を取得します。
03. 取引履歴に基づいて、利息制限法による引き直し計算をして、利息制限法上認められる債務額を確定します。
04. 全債権者の債務額の確定後、弁済計画案を提出し、各債権者と交渉を進めます。
05. 利息制限法による引き直し計算の結果、過払金(支払過ぎたお金)があることが判明した債権者に対しては、過払金返還を求めます。過払金の返還に応じない債権者等に対しては、過払金返還請求訴訟を提起して回収します。
06. 各債権者との和解成立。
07. 依頼者の方は、各債権者に対し、和解内容に従った弁済を行います。
費用の具体例
個人債務整理(任意整理)例
債権者が6名、債権者の請求総額が合計300万円であったところ、弁護士に債務整理(任意整理)を依頼した。利息制限法による引き直し計算によって、債務総額は合計150万円に圧縮されたので、これを3年で返済する計画を立て、全ての債権者と和解が成立した。
弁護士費用の目安
- 着手金
着手金については、債権者1件あたり2万2,000円程度を標準としています(ただし、最低額は5万5,000円)。 - 成功報酬
成功報酬については、利息制限法の引直しにより、業者から過払金返還を受けたときは、返還金の22%としており、それ以外の場合は原則頂いておりません。
したがって、上記事例では、原則として、成功報酬を頂きません。
※個人債務整理(任意整理)の成功報酬については、債権者の請求額と利息制限法の引き直し計算をした金額の差額(上記事例で言えば150万円)を経済的利益とみて、成功報酬を請求するといった考え方もありますが、当事務所では、債務者の方の経済的な再生にご協力するため、現時点では、原則としてそういう考え方をとらないこととしています。
ただし、債権者の性質等により、多くの労力を要することが予想される場合等には、一定程度の成功報酬をお願いする場合があります。
※ただし、上記金額はあくまで目安であり、実際は、事案の難易度に応じて変動します。